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効果的なアンケートの作り方とは?回答率を高める質問のコツと注意点

アンケート調査集計2022.09.30 [Fri]

アンケートは作り方次第で、商品やサービスの改善に必要なデータを集める有効的な手段となります。しかし、有効なデータを集めるためには、無効回答を減らして回答率を上げなくてはなりません。そのためには、アンケートの目的設定から適切な質問事項の作成、集計データの分析まで細かく設計していく必要があるのです。

 

この記事では効果的なアンケートを作るためのコツや注意点を解説します。アンケートを実施する上で欠かせない部分を学んでいきましょう。

 

 

1. アンケートを行う目的とは

 

 

まずはアンケートを何のために行うのか、目的を考えていきましょう。アンケートを行う目的は、大きく3つあります。

 

最も基本的な目的は、「商品やサービスの改善」です。アンケートによってユーザーや消費者の考えを理解し、より良い商品やサービスの提供に繋がります。たとえば、商品を購入したきっかけと使用後の感想をアンケートに組み込むことで、ユーザーの不満を汲み取り、改善策を考えられます。

 

次に、「ユーザーのニーズを把握すること」です。企業側が優れた商品やサービスを作ったつもりでも、ユーザーのニーズがなければ、売上には繋がりません。世の中に必要とされる商品やサービスを探るためにもアンケートは効果的なのです。

 

そして、最後の目的は「ユーザーとの接点を作ること」です。企業とユーザーが接点を持つ機会は少ないものです。アンケートはユーザーの生の声であり、直接コミュニケーションを取れるツールでもあります。アンケートで得たデータを元に、ユーザーに最適な改善や提案を行えます。

 

 

 

2. アンケート実施までの流れ

 

 

アンケートは事前にしっかりと準備を行っておくことで、効果的なアンケートの作成に繋がります。実際にアンケートを行う段階までの流れを確認していきましょう。

 

 

 

2-1. 目的やターゲットの設定


 

アンケートの作成で最初に考えることは、アンケートで得たい情報とその目的です。目的が不明瞭では、効果的なアンケートになりません。まずは箇条書きで良いので、アンケートを使って得たい情報を書いてみましょう。

 

そして、アンケートを実施する対象となるターゲットの設定も行います。目的が明確であれば、ターゲットの属性も自ずと絞られていきます。たとえば、ターゲットの属性には、性別、年齢、職業、新規/既存や見込みのようなユーザーの種類などがあります。

 

 

 

2-2. 調査方法と期間の決定


 

アンケートを調査する方法はWebや対面、電話、郵送の主に4つがあります。アンケートの回答率が高まる方法を選ぶことが重要です。

 

それぞれの特徴として、Webのアンケートはオンライン上で作成から回収までの工程を済ませるため、他の調査方法と比べて、作業工程を大幅に削減できるという長所があります。手軽に実施できる上に、大人数からの回答を得られる可能性があるところも魅力です。

 

一方で対面や電話のアンケートは、回答者の人数は期待できませんが、ユーザーと直接コミュニケーションを図るため、回答をすぐに得られる効果があります。意思疎通がその場でできるため、複雑な質問をしたり、質問の数が多くても、丁寧に説明ができます。

 

郵送でアンケートを行う方法では、住所に直接アンケートを送るために年代に囚われない調査ができる点が強みです。アンケートの送信から回収までに時間は掛かりますが、Webに疎いターゲットや電話では不在になってしまうターゲットなどにもアプローチできます。

 

また、アンケートを行う期間は内容によりますが、1〜2ヶ月ほどが基本です。アンケートの目的やターゲットの属性に応じて、実施するタイミングや対象の人数も変わってきます。仮説を立てて、効果的なアンケートを作成できるようにしていきましょう。

 

 

 

2-3. 質問項目の決定


 


アンケートの設計の次は、具体的な質問を考えていきましょう。質問内容だけでなく、最適な質問形式を選ぶことも同様に重要です。

 

質問形式には複数の種類があります。ユーザーが手軽に回答しやすい形式は、「はい」「いいえ」や「A」「B」「C」など、選択肢の中から回答を選ぶ選択式です。一方で選択式ばかりだと、回答の理由が見えにくいため、表面的な回答に留まってしまいます。

 

具体的な意見を求める場合は、自由にコメントを記載できる自由記述式が最適です。企業側が想定していなかった意見を得られる可能性があります。選択式と自由記述式などを組み合わせて質問文を決めていきます。

 

 

 

2-4. アンケートフォームの作成


 


質問形式と質問文を決めたら、質問文の厳選や並び替えを行ってみましょう。適切な質問事項に仕上がったら、アンケートフォームを作成していきます。アンケートフォームはWordやExcel、Webツールなどを使う方法があります。

 

Webツールを使えば、テンプレートやデザインパターンが選べるため、ゼロからアンケートフォームを作成する必要がありません。ものによっては、無料では使えるテンプレート数が限られているなどの制限があります。WordやExcelはアンケートフォームを自ら構築する手間はありますが、デザインやレイアウトは自由度の高いアンケートに仕上げられます。

 

 

 

2-5. アンケートの実施


 


アンケートの設計と質問文の設定が完了したあとは、いよいよアンケートの実施です。実際にアンケートを行う前に、再度アンケートの目的や、それを達成するのに最適な質問項目が設計されているか確認しましょう。

 

無駄な項目や目的に適さないターゲットの設計がされていると、アンケートの回答者への負担となってしまうため、回答率が下がります。少しでもアンケートに満足できない部分があれば、質問文の差し替えや並び替えなどを行いましょう。

 

 

 

2-6. データの集計と分析


 

アンケートを実施して回答を得たあとはデータの集計を行います。商品やサービスの改善点を探るためには、有効な回答を元にしたデータの分析が大切です。

 

自社で分析することもできますが、より高度な高度な分析を行う場合、アンケートのサポートサービスを活用する方法もあります。データの集計と分析の工数を削減することにもつながります。

 

データセレクトの「アンケート調査集計サービス」では、アンケートのデータ入力から集計、報告までワンストップで対応できます。ご興味あるお客様は、こちらの「お問い合わせ」からご連絡ください。

 

 

 

3. 効果的なアンケートを作るコツ

 

 

アンケートの設計を丁寧に行ったとしても、一定数の回答が得られなければ、有効なデータが取得できたとは言えません。ユーザーが答えやすいような効果的なアンケートを作るために、以下のポイントを押さえておきましょう。

 

 

 

3-1. わかりやすくシンプルな質問を心掛ける


 

アンケートの基本は誰でもわかるような簡潔な文章で書くことです。ターゲットの属性によって、適した言葉遣いや用語は変わりますが、特殊な言い回しや専門用語はできるだけ避けるようにしましょう。

 

質問をシンプルにするべく、1つの質問には複数の要素を入れないようにします。複雑な言い回しや質問は、質問の意図を誤解されたり、回答を避けられたりする事態を招きます。

 

まずは簡単でわかりやすい言葉を使い、丁寧すぎる質問文は避けて短くまとめていきます。複数の要素を入れたい場合は、質問の項目を分けて対策しましょう。

 

 

 

3-2. ユーザーの負担を軽減する


 

回答するユーザーの心理的な負担が重くなると、回答率が下がってしまいます。途中で飽きたり、面倒に感じたりしないようにするために、簡単で興味が湧くような質問の設定をしていきましょう。

 

たとえば、質問の総数を極力絞っておくと、ユーザーの関心が低下することを防げます。似ている質問はなるべく避けておき、ユーザーが混乱しないように設計を行います。

 

また、回答の目安時間を記載することも効果的です。目安としては、長くても10分以内でアンケートが終わるような設計にしておきます。目安の時間が書いてあると時間の予測ができるため、集中力が保ちやすくなり、ユーザーの心理的負担は軽減できるわけです。

 

 

 

3-3. ターゲットを絞り込む


 

ターゲットの絞り込みを精緻に行っておくことで、ターゲットに合わせた適切な質問が設定できます。絞り込みがされていなければ、仮に回答数が多かったとしても、有効なデータが得られない可能性があります。

 

 

 

3-4. 時系列を整理する


 

質問の順番や時系列は回答者の理解を得やすくするためにも重要です。まずは過去から始まり、次に現在と未来というように、時系列を意識して順番を決めましょう。

 

また、序盤は答えやすい質問を並べておきます。たとえば、「はい」「いいえ」の選択式を選んだり、性別や年齢などの答えやすい質問を最初にしておくことで、回答者はスムーズにアンケートの回答を行えます。

 

 

 

3-5.インセンティブを設ける


 

アンケートの回答はユーザーにとって、心理的な負担が掛かるため、わかりやすいインセンティブを設けることも有効的な方法です。インセンティブには景品やギフトカード、商品のサンプルなどがあります。

 

また、景品をインセンティブに選んだ場合、景品の発送のためならば、答えにくいはずの個人情報が記入しやすくなる効果も期待できます。

 

 

 

4. アンケートを作る際の注意点

 

 

アンケートを作っていく際には注意しなければならないポイントもあります。ユーザーがアンケートの回答中に不安を抱いてしまうと、離脱してしまう恐れがあるため、企業側の意図を明確に伝えることが重要です。具体的な注意点を見ていきましょう。

 

 

 

4-1.趣旨を説明する


 

アンケートの目的や趣旨がわかりにくいと、回答者は不安を抱きやすくなり、回答率の低下に繋がります。最初にアンケートの趣旨や企業からの挨拶などを書いておくと、ユーザーの不安を解消しやすくなります。

 

例として、説明欄にサービスの改善のためなどのアンケートの目的をわかりやすく記載しておくと効果的です。

 

 

 

4-2.個人情報の取り扱い方を開示する


 

名前や住所、メールアドレスなどの個人情報は、ユーザーは心理的に開示しにくいものです。アンケートの目的上、個人情報を記入してもらう場合は、個人情報の取り扱いの方針を明確に説明して、ユーザーが不安を抱かないようにしておきましょう。個人情報の取り扱いに関するお問い合わせ先の情報も記載しておくと良いでしょう。

 

 

 

4-3.むやみに質問形式を複雑化しない


 

わかりやすく簡潔な質問にするため、目的が曖昧な状態で質問形式を複雑にすることは避けましょう。

 

たとえば、回答に「普通」「どちらでもない」や自由記述欄のない「その他」を用意すると、当たり障りのない回答が多くなりやすい傾向にあります。有効なデータを得るためにも、分析に活かせるような選択肢を作っておくことが大切です。

 

 

 

4-4.回答を誘導しない


 

質問文を決める際には、企業側のバイアスや希望的観測を含まないようにしましょう。誘導的な質問や同意を誘うような質問をすると、データは歪んだものになってしまい、正確な回答が得られません。

 

正直な回答を得るための質問を設計することで、商品やサービスの改善に役立つ客観的なデータを収集できます。無意識の刷り込みや断定的な言い回しは避けて、簡潔でバイアスの掛かっていない質問文を作成しましょう。

 

 

 

5. アンケートを分析する方法

 

 

アンケートの実施後、回収した回答からどのような情報を収集すれば良いのでしょうか。得られたデータを分析していく方法を解説します。

 

 

 

5-1.無効回答の除外


 

アンケートを分析する際には、有効回答と無効回答の基準を明確にしておき、無効回答を除外した数を集計することが重要です。回答した人数が全てデータとして集計できる有効回答ではありません。

 

まずは有効回答の基準を決めておきましょう。アンケートの設計段階で曖昧な回答や記入漏れなどがないように確認しておくことも大事です。

 

 

 

5-2.単純集計


 

集計方法として、シンプルな方法が単純集計です。単純集計とはアンケートの総回答数や質問ごとの回答数、その比率などを集計して、有効回答の全体像を把握する集計方法です。たとえば、「はい」「いいえ」の選択式でそれぞれの選択肢を集計することです。

 

単純な計算で集計できるところがメリットです。ただし、全体像が把握できるほど単純な方法であるということは、裏を返せばおおよその傾向しか把握できないわけです。アンケート結果の概要として取り扱うようにしましょう。

 

 

 

5-3.クロス集計


 

クロス集計とは集計したい複数の項目を掛け合わせて、単純集計よりも具体的なデータを分析できる集計方法です。たとえば、特定の質問で「はい」を選んだ人の年齢や性別、住所といった属性などと掛け合わせて集計していきます。

 

具体的なデータが得られるため、組み合わせに応じた商品やサービスの改善が見込めます。

 

 

 

5-4.自由記述集計


 

自由記述集計とは、回答者が文章や数字で自由に回答したデータを見ていく集計方法です。文章の場合は自由記述の回答一覧をまずは作成します。特定のワードでの絞り込みも可能です。そして、数字の場合は平均値や中央値、標準偏差、最大値、最小値などを計算します。

 

 

 

6. アンケートは作り方次第で有効なデータが得られる

 

 

アンケートは事前に準備を重ねていけば、目的に適したデータを集められる優秀なツールです。一方で、深く考えずにアンケートを実施するだけでは、有効なデータを得ることはできません。

 

まずはアンケートを行う目的から考え、質問事項や実施方法を決めていきましょう。アンケート実施後に、得られたデータを分析する工程も外せません。

 

さらにアンケートでは、除外しなければならない無効回答を減らす工夫も必要です。回答者が答えやすいような質問を作り込むことで、有効回答は増えていきます。準備の時間を惜しまず、効果的なアンケートを作成していきましょう。

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